20091011_桃洞沢~赤水沢
2009年 10月 12日
正直、この季節に沢かよ・・という気持ちでした。
でも、いつも私のワガママに付き合ってくれるbekeくんです。断れません。
気がすすまないまま向かった秋田ですが、予想に反し(?)すばらしい沢旅となりました。
10日は移動日。途中、岩手山が冠雪してました。
ワタシ「雪だよー、こりゃ沢どころではないね!」
beke「だいじょうぶだよ」
夜、突然の嵐。
ワタシ「こりゃ、ますます沢どころではないね!」
beke「朝にはやむよ」
朝、また雨が降り始めました。
ワタシ「やっぱりダメだな・・」
beke「準備しているうち、やむよ」
負けました・・
桃洞の滝は何度か見てますが、目の当たりにするとやはり圧倒されます。
左岸のステップをたどると、あっけなく上流へ。
もちろん、それなりに高度感はあります。
一部ステップの無い部分もあるので、下を見ずに一気に通過。
ここちよい緊張感のあと、目にとびこんできたのは桃源郷でした。
紅葉、秋田杉の原生林、そして舗装路のような沢・・。
歩き始めてまもなく、右(左岸)に多段の滝が現れます。
どこまでも登っていけそう・・。
この支流を詰めると黒石林道に出るとか。
男滝。
下で会った地元山岳会の方に「トラロープがあるから」と言われましたが、ありません・・
beke君が上部バンドまでなんとか登り、スリングを垂らしてくれました(ボルト有り)。
赤水沢に抜けるためには、左の支流に入ります。
それらしい支流がありましたが、目印は一切無し。
若干不安はありますが、GPSで確認したので間違いは無いでしょう。。
よく見ると2mくらいの高さまで増水した形跡あり。
先週の台風で、目印が流されたのかも。
支流に入ると流れは細くなりますが、ナメは源頭まで続きます。
いくつか小滝を越えたころ、ちょっといやらしい滝。
泥つきの側壁に足跡がありますが、どうにも手がかりがありません。
スリングの先にカラビナを付け、投げ縄方式で上にある潅木をつかみなんとかクリア。
なお、源流部では1:1の出合いが数箇所あります。
ここはしっかり読図、うまくいくとヤブ漕ぎ無しで尾根を越えることができます。
尾根付近はキノコの宝庫。
以下、名称は秋田方式。
サワモダシ。ちょっと過ぎていました。
ナメコ。今が旬かも。
カノカ。たくさんありましたが虫がついてました。
赤水沢も源流までナメ。
かなり急斜面ですが(というか、ナメ滝)、フリクションがよくきくので歩いて下れます(一部、笹や潅木をつかみましたが)。
赤水沢は桃洞沢の倍ほどの規模ですが、やはり明るく開け、紅葉彩る桃源郷です。
いくつか現れる滝は、残置スリングがあり快適にケンスイ(古いスリングは取り替えました)。
そして今回のハイライト、兎滝。
某ガイドブックには、「度胸を決めて下を向いて走り下る」とありますが落差40m、そんなことできませ~ん!
ここのために50mザイル2本を担いできましたので、流木に支点をとり一気にケンスイ。
なお、中間テラスに潅木があり支点に使るので、途中でピッチを切るのもOK!
ところで、兎滝上部にも小さな滝があります。
ネットを見ても、この滝に触れた情報はありません。
みなさん、どのように下ってるのでしょうか。
ワレワレは左岸側壁をテラスまでのぼり、潅木の根っこに支点をとってケンスイしました。
どうせ兎滝でロープを出すので、ここもケンスイが早いと思います。
兎滝下部はまるで水が流れている舗装路。
長靴で滝見物にきている観光客も。
甌穴や溝に気をつけながら、紅葉の赤水沢を下りました。
8:20野生鳥獣センター~9:20洞桃の滝~10:08男滝~10:33支流出合い~11:50コル~12:25赤水沢本流出合い~15:05玉川コース出合い~16:20野生鳥獣センター
ところで前夜の宿泊は、親子ふれあいキャンプ場。
施設の整ったオートキャンプ場ですが、使用料無料!
受付も要らないようなので、遅く着く場合は便利です(他のキャンパーに迷惑をかけないこと)。
絶景ですね。
沢は夏のイメージですが、秋色の沢とナメも良いですねぇ。
しかも山の幸付き・・・。
これだけ開けた渓流は、こちらにはないのでは。
この日、森吉山頂では霰が降ったそうです。
桃洞沢の水はとても冷たく、普通のソックスだったため少し辛いものがありました(ザックにネオプレーンのソックスがあるのを忘れてた!)。
赤水沢はいくぶんぬるく助かりました。
でも、水の冷たさなどどうでも良くなる、楽しい沢旅でした。
雁戸の紅葉も良かったですけど風が強くて・・
で森吉のふれあいキャンプ場良いですよね。自動でトイレの電気がつくなんて、ジャンボリーで整備されたようですね。行くまで遠いですけど沢でも山でも森吉山の良いBCですよね。焼山が綺麗に見えるんですよね。
八幡平からだと大葛温泉が途中にあって、いまどき100円!!来年はもっと秋田に出没したいなあ。山も川も・・
今年行きたかったけどもう無理だなぁ~
yossyさんの記録を目に焼き付けて来年の予定としておきます。
それにしてもめくるめく沢旅の後は、まだ体に浮遊感というか沢酔いが残りますよね。
その感じ凄くよくわかります。
オイラは10日に蔵王の権現沢でした。
12日は悪友にも振られたので単独で安達太良の湯川に行ってきました。
秋も深まりそろそろ沢納めでしょうか。
yossyさんのレポートで満足することにしましょう。これからも沢登り楽しみにしてますよ。
>めくるめく沢旅の後は、まだ体に浮遊感というか沢酔いが残りますよね
そうそう、もう3日たつのにまだ沢酔いです(´ー`)
権現沢は下流(コガ沢?)がきれいですね。
まだまだ行きたい気持ちはありますが、濡れると寒いので私も沢納めですね。
私は人一倍臆病なので、沢は苦手です。
でも、今回のようなことがあると、また行きたくなります。
来年も、森吉~八幡平方面の沢に行こうと思ってます。
またレポートしますね。
間違っていたら御免なさい。10/11に桃洞沢、16:20野生鳥獣センターというと、もしかして駐車場の赤い車の方達でしょうか?
私達4人パーティーは同日16:30過ぎ頃に九階滝から赤水沢通って同駐車場に帰着した者です。
ここの紅葉は見事だったですね。また東北の山と沢の魅力に惹き込まれることになりました。
また寄らせていただきますね。
あのとき、九階滝と伺ってとても興味を持ちました。
粒様沢は20年ほど前、太平湖をボートで渡り途中まで行ってみたことがあります。
赤水沢から抜けられるとのことなので、はなゴンさんのレポートを参考にぜひ来年行ってみたいと思います。
ここはマタギが岩を削ったステップがあるので、登りは楽でした。
ただ、足元30mほどすっぱり切れ落ちた岩の斜面を、僅かなくぼみに足をのせトラバース・・今思うと、けっこう怖いものがあります。
下りはロープを使った懸垂下降なのでこちらも無問題ですが・・、支点(ロープをひっかける場所)がロープとそれほど太さが変わらない潅木、これも精神衛生上は良くないですね~。
水は綺麗でしたね~。
ただ水深がくるぶしほどだったので、カヌーは浮かべられません(^-^)